愛らしい子犬を迎え入れた喜びもつかの間、「おやつはいつから与えていいの?」「どんなおやつを選べばいいの?」という疑問が湧いてきますよね。私も初めて柴犬の子犬を迎えた時、おやつについて悩んだことを今でも覚えています。
この記事では、子犬の健康と幸せを考えた「おやつの与え方」について、獣医師の意見や私自身の経験をもとにわかりやすく解説します。おやつは単なるご褒美ではなく、子犬との信頼関係を築く重要なツールです。正しい知識で、おやつタイムを子犬との素敵なコミュニケーションの時間にしましょう!
子犬におやつを与え始めるベストタイミング
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一般的に子犬におやつを与え始める目安は?
子犬におやつを与え始める適切な時期は、離乳が完全に終わった生後2〜3ヶ月頃からが一般的です。この時期になると、子犬の消化器官がある程度発達し、普通のドッグフード以外のものも少しずつ受け付けられるようになります。
ただし、全ての子犬の成長速度は同じではありません。特に小型犬と大型犬では成長のスピードが異なるので、かかりつけの獣医師に確認することをおすすめします。

生後3ヶ月になった頃、獣医師の先生に確認してから初めておやつを与えました。最初は興味津々で匂いを嗅いでいましたが、すぐに食べることができるようになり、トレーニングにも活用できるようになりました。
生後3ヶ月から始めるメリットと注意点
メリット:
- 基本的なしつけトレーニングが始まる時期と重なるため、ご褒美として効果的
- 飼い主との信頼関係構築に役立つ
- 様々な食感や味を経験することで、食に対する適応力が高まる
注意点:
- 最初は極少量から始める(小型犬の場合、米粒大から)
- 消化に負担をかけない柔らかいタイプを選ぶ
- アレルギー反応に注意する(新しいおやつを与える際は、少量から始めて様子を見る)
子犬におやつをあげるメリットと効果とは?
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おやつを使ったコミュニケーションの取り方
おやつは単なる「ご飯の間の小腹満たし」ではなく、子犬とのコミュニケーションを深める素晴らしいツールです。
効果的なおやつコミュニケーション方法:
- アイコンタクトを大切に: おやつを与える前に、子犬の目を見て名前を呼びかけましょう
- 声かけを一緒に: 「よくできたね」「えらいね」などポジティブな言葉と一緒に
- 手から直接与える: 信頼関係を強化するため、特に最初の頃は手から直接与えるのがおすすめ

おやつタイムは、一日の中で最も楽しい時間の一つです。おやつを見せると、すぐに私の目を見るようになり、何か指示を待つようになりました。この小さな交流が、私たちの絆を深めてくれています。
おやつでしつけがスムーズになる理由とは?
子犬のしつけにおやつが効果的な理由は、「ポジティブ強化」という行動心理学の原理に基づいています。簡単に言うと、「良い行動の後に良いことが起こる」という経験を積むことで、その行動を繰り返すようになるというものです。
おやつによるポジティブ強化の効果:
- 子犬が飼い主の指示に集中するようになる
- 正しい行動を覚えるスピードが格段に上がる
- しつけのストレスが減り、楽しみながら学べる
しつけの際のポイントは、タイミングです。良い行動をした直後(2秒以内)におやつを与えることで、どの行動に対する報酬なのかを子犬が理解できます。
【月齢別】子犬のおやつ量と与える頻度を詳しく解説
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子犬の成長段階によって、適切なおやつの量や頻度は変わってきます。ここでは月齢別に詳しく解説します。
生後2~3ヶ月:おやつを与える際のポイント
この時期は消化器官がまだ発達途上のため、特に慎重におやつを与える必要があります。
項目 | 推奨内容 |
---|---|
1日のおやつ量 | 1日の総カロリー摂取量の5%以下 |
頻度 | 1日2〜3回まで |
おやつの種類 | 極めて柔らかく、小さく切ったもの |
特に注意すること | 必ず獣医師が推奨する子犬用おやつを選ぶ |

まだ3ヶ月の頃は、子犬用ビスケットやボーロを小さく砕いて、トレーニングの時だけに少量与えていました。「お座り」や「待て」などの基本的なコマンドを教える時に使用し、日に2〜3回のトレーニングセッションで合計5〜6粒程度でした。
生後4~6ヶ月:適切なおやつの量と頻度
この時期になると、少しずつおやつの種類や量を増やしていくことができます。ただし、まだ成長期の重要な時期なので、メインの食事がしっかり食べられるよう注意しましょう。
項目 | 推奨内容 |
---|---|
1日のおやつ量 | 1日の総カロリー摂取量の10%以下 |
頻度 | 1日3〜4回まで |
おやつの種類 | 子犬用のデンタルケア用品など機能性おやつも導入可能 |
特に注意すること | おやつ後の歯磨きや水分補給を意識する |
生後7ヶ月以降:子犬期後半のおやつ管理方法
この頃になると、成犬に近づいてくるため、おやつの管理方法も少しずつ変化させていきます。ただし、まだ完全な成犬ではないので、成長に合わせた配慮が必要です。
項目 | 推奨内容 |
---|---|
1日のおやつ量 | 1日の総カロリー摂取量の10%以下(体重増加に注意) |
頻度 | 目的に応じて調整(トレーニング、ご褒美など) |
おやつの種類 | 犬種や体質に合わせた種類を選択 |
特に注意すること | 運動量とのバランスを取る、肥満防止 |

7ヶ月を過ぎた頃、少し体重増加が気になり始めたので、おやつを与える時はより活動的な遊びと組み合わせるようにしました。例えば、おやつを隠して探させるおもちゃ(KONG)などです。これにより、知育要素も加わり一石二鳥となりました。
子犬用おやつを選ぶ際の注意点とポイント

安全な原材料を見分ける簡単な方法とは?
子犬用おやつを選ぶ際は、原材料表示をしっかりチェックすることが大切です。以下のポイントを押さえておきましょう。
安全なおやつの選び方チェックリスト:
- ✅ 原材料がシンプルで理解できる成分のみ
- ✅ 人工添加物(着色料、保存料)が少ないもの
- ✅ 主原料が明確に表示されている(例:「鶏肉〇〇%」など)
- ✅ 原産国が明記されている
- ✅ 対象年齢が明記されている(「子犬用」「全年齢対応」など)

おやつ選びで迷った時は、獣医師の先生に相談するのが一番確実です。ポチのおやつを選ぶときは、原材料表示を写真に撮って獣医師に見せて相談したこともありますよ。
子犬に避けるべきおやつの種類とその理由
子犬には与えてはいけないおやつもあります。以下は特に注意すべきものです
避けるべきおやつ | 理由 |
---|---|
チョコレート | テオブロミンという成分が犬には有毒 |
ぶどう・レーズン | 腎不全を引き起こす可能性あり |
キシリトール入りの食品 | 低血糖や肝不全の原因になる |
骨付き肉 | 喉に詰まる、消化管を傷つける恐れ |
カフェイン含有食品 | 心拍数上昇、神経系への悪影響 |
玉ねぎ・にんにく | 赤血球を破壊し貧血を引き起こす |
高脂肪・高塩分食品 | 消化不良、肥満、塩分中毒の恐れ |
子犬に安心して与えられるおやつのおすすめ3選
実際にポチに与えて良かったおやつをご紹介
- 子犬用ソフトジャーキー
- 特徴:柔らかく噛みやすい、消化に優しい
- おすすめポイント:小さくちぎれるので量の調整がしやすい
- フリーズドライの単一肉
- 特徴:添加物が少なく栄養価が高い
- おすすめポイント:アレルギーが心配な子犬も安心
- 野菜ベースのデンタルケアおやつ
- 特徴:カロリーが低めで歯の健康にも良い
- おすすめポイント:長く噛むので満足感が得られる

私のワンちゃん(柴犬)が特に気に入ったのは、さつまいもベースの歯磨きガムでした。低カロリーなのに満足感があるようで、噛むことでストレス発散にもなっていたようです。

子犬のおやつに関するよくある疑問を解決(Q&A)
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人間用のおやつは子犬に与えていいの?
A: 基本的には避けるべきです。人間用の食品には、子犬にとって消化が難しい成分や有害な添加物が含まれていることが多いです。
特に注意が必要なのは以下の点です:
- 砂糖や塩分の含有量が犬にとって多すぎる
- 香料や保存料など人工添加物が多い
- カロリーが高すぎる場合が多い
- アレルゲンとなる成分が含まれている可能性
どうしても人間の食べ物を与えたい場合は、茹でたささみや蒸したかぼちゃなど、シンプルな調理をした無添加の食材を極少量だけにしましょう。
おやつを嫌がる子犬への対処法とは?
子犬がおやつを食べない、または興味を示さない場合の対処法です:
- 別の種類を試してみる
- 味や食感の好みは犬によって異なります
- 肉系・魚系・野菜系など様々な種類を少しずつ試してみましょう
- タイミングを見直す
- 食後すぐはお腹がいっぱいでおやつに興味を示さないこともあります
- 食事と食事の間の時間帯に与えてみましょう
- 与え方を工夫する
- 手のひらに乗せるだけでなく、転がしたり隠したりしてゲーム性を持たせる
- 飼い主が「美味しそう」に食べるふりをして興味を引く

私の子も最初、硬めのビスケットタイプのおやつを嫌がりました。試行錯誤の末、柔らかいジャーキータイプのものが好きだとわかりました。犬も人間と同じように、食の好みがあるんですよね。

おやつを与えるとフードを食べなくなる問題への対策
これは多くの飼い主さんが直面する悩みです。以下の対策が効果的です:
- おやつのタイミングを管理する
- 食事の直前(1〜2時間以内)におやつを与えない
- 食事を食べた後のご褒美としておやつを与える習慣をつける
- おやつの量を調整する
- 子犬の体格や活動量に合わせて適量を見極める
- カロリー摂取量全体の10%を超えないようにする
- 食事をより魅力的にする
- フードにお湯を少し加えて香りを引き立たせる
- 決まった時間に給餌する習慣をつける
- 食事の時間は静かで落ち着いた環境を作る
子犬のおやつをしつけに上手に活用する方法
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おやつを使ったトイレトレーニングのやり方
トイレトレーニングは子犬の基本的なしつけの一つ。おやつを上手に活用することで、スムーズに進めることができます。
トイレトレーニングのステップ:
- 子犬が指定の場所でトイレをしたら、すぐに(2〜3秒以内)におやつと大げさなほど褒める言葉で強化する
- トイレの前兆行動(クンクン匂いを嗅ぐ、グルグル回るなど)を見たら、すかさずトイレスポットに誘導する
- 成功したら必ずおやつでご褒美。失敗しても叱らない
- トイレ成功後は少し自由時間を与えて、「トイレ成功→楽しいことが起きる」という連想を作る

トイレトレーニングには、小さくカットした特別なおやつを用意しました。トイレ成功の直後だけに与えることで、2週間ほどでトイレの場所を覚えてくれました。
甘噛み・無駄吠え改善に役立つおやつ活用術
問題行動の改善にもおやつは大きな力を発揮します。特に甘噛みと無駄吠えは、飼い主さんが悩みやすい問題です。
甘噛み改善のためのおやつ活用法:
- 甘噛みをしようとしたら「痛い」と小さく言い、おもちゃを差し出す
- おもちゃを噛んだらおやつと褒め言葉で強化する
- 「噛んでもいいもの」と「ダメなもの」の区別を一貫して教える
- 噛むことを禁止するのではなく、「何を噛んでいいか」を教える発想で
無駄吠え改善のためのおやつ活用法:
- 静かにできている時に予防的におやつを与える
- 吠えている最中におやつを与えないよう注意(吠えると良いことが起きると学習してしまう)
- 吠えるきっかけ(来客など)に慣らすために、おやつを使った「カウンターコンディショニング」を行う
- 吠える前の行動(耳を立てる、緊張するなど)を見逃さず、その時点でおやつとともに気をそらす
子犬におやつを与える際に起こりやすいトラブルと対策
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食べ過ぎを防ぐための管理方法
おやつの食べ過ぎは、様々な健康問題の原因になります。以下の管理方法を実践しましょう:
- 1日分のおやつを朝に計量して小分けにしておく
- 専用の容器に入れて、これ以上は与えないと決める
- 家族全員がルールを共有する
- 低カロリーおやつを選択する
- 野菜ベースのおやつや乾燥野菜など
- カロリー表示のあるおやつを選び、1日の摂取カロリーを計算する
- おやつを細かく切って少量ずつ与える
- 小さく切ることで、実際の量は減らしても満足感は変わらない
- 回数を分散させて与えることでメリハリをつける

朝に1日分を小分けにしておくようにしています。特に来客があると、みんながかわいがって与えすぎてしまうので、「今日のおやつはこれだけ」と見える場所に置いて、家族全員で共有するようにしています。
おやつによる肥満を防止するポイントとコツ
肥満は犬の寿命を縮める大きな要因です。おやつが原因の肥満を防ぐためのポイントを紹介
- 定期的な体重測定
- 子犬の時期は2週間に1回程度、体重をチェック
- 成長曲線と比較して、急激な増加がないか確認
- カロリー計算を習慣に
- 主食(ドッグフード)のカロリーを把握
- おやつのカロリーも計算して、総摂取カロリーを管理
- おやつと運動をセットに
- おやつを与える前後に少し多めに運動させる
- おやつをトレーニングや知育ゲームの報酬として活用
- 低カロリー代替品を活用
- 市販のおやつの代わりに、茹でたカボチャやニンジンなどの野菜
- 氷をおやつ代わりに(暑い季節に特におすすめ)
子犬にとっておやつは、単なる食べ物以上の意味を持ちます。適切に与えることで、しつけのツールにも、コミュニケーションの架け橋にもなります。この記事が、あなたと子犬の素敵な関係づくりの参考になれば嬉しいです。
健康で幸せな子犬との生活を楽しんでくださいね!
※この記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。個々の犬の体質や健康状態によって最適なおやつの種類や量は異なりますので、具体的な判断は獣医師にご相談ください。
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